鴨大神御子神主玉神社
由緒・沿革
当社の現本殿は、永禄十二年(一五六九)八月、佐竹義重によって修造されたもので、その後子息義宜の「名改めの式」を行った、佐竹氏ゆかりの神社でもある。
本殿の様式は、桁行一・五間、梁間一・五間、身舎に脇障子、回廊、高欄、向拝をつけた流造りで、屋根は銅板葺(もとは茅葺)。軒は二軒繁垂木(ふたのきしげだるき)、木鼻は獏鼻(ばくばな)、また流れ波風板の拝懸魚(おがみけぎょ)や降り懸魚に三巴を配したのは珍しい。佐竹氏との関係を知る大棟(おおぐし)の鬼板と虹梁中備(こうりょうなかぞなえ)の蟇股(かえるまた)には、佐竹氏の紋所「日の丸五本骨扇」が刻付されてある。
全体的に本建築は、簡素豪壮で戦国争乱期の特色を知る貴重な文化財である。
基本情報
所在地 | 茨城県桜川市加茂部694 |
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交通 | JR水戸線羽黒駅より 車で10分 |